ドローダウンとは?ドローダウンを意識して効果的に勝ち続けるための考え方

FXについて

FXに取り組み始めるとわかることですが、「いかにして損失を抑えるか」がとても重要になります。

なぜ重要かと言えば、FXは、損失を考慮して、想定の範囲内において、取り組むことで大きなリターンがあるからです。そこで、ドローダウンの意味を今回は、解説します。

FXにおけるドローダウンとは

ドローダウンとは、証拠金の目減りのことを単純に言います。例えば、あなたがコツコツと運用して、最大の証拠金を作ったとしましょう。わかりやすく、その証拠金を100万円とします。今、この100万円が過去最大の証拠金です。

そして、今後1年間、運用した時に、勝ち負けを繰り返しながら、資金を増やしていくわけですが、相場に絶対はありませんから、損失もあるわけです。その損失をドローダウンと言うのですが、これが小さいことが何より大事です。

ドローダウンイメージ

上図を見ていただければわかりますが、過去の証拠金最大金額から、落ち込んでしまった金額までの幅をドローダウンと言います。

システムトレードでは欠かせない概念

ドローダウンは、システムトレードを行う上において、欠かせない概念です。システムトレードを一般的に、「ツール」って言っています。このツール(システム)を構築する上で、ドローダウンの概念を組み込まないと、大きな損失を繰り返し、全損に結びついていくのです。

このブログでは、システムトレード(ツール)の使用は推奨しておりませんが、トレードを行う上では、トレーダー個々人にあった”トレードルール”の構築をしていく場合、ドローダウンを考慮して、ルールを作成する必要がありますから、今回解説しているわけです。

ドローダウンは状態を表す意味を持ちます。

現在、過去最大の証拠金から、資金が減少し続けている場合は、”ドローダウン更新中”とか、”ドローダウンの時期にいる”とか、言うこともあります。正直、このような場合は、精神的にきついので、その時間を短くすることが、これからのトレードにおいてとても重要です。

ドローダウン継続中

そして、証拠金が増えてきて、過去最大の証拠金額を上回った時に、”ドローダウンを抜けた”と言い、その期間を”ドローダウン期間”と言います。

ドローダウン期間

また、現在のドローダウンが過去のドローダウンよりも大きくなっている場合は、”ドローダウンを更新している”と言います。

ドローダウン更新

ドローダウンを把握しよう

ドローダウンをしっかりと受け止めるのは、精神的に辛かったりしますが、ここをしっかりと頭で理解して、さらに、ステージを上げるためには、自分にとってどのようなタイミングでドローダウンを確認するのか、はとても重要です。

私がオススメするスイングトレードであれば、月ごとに算出し考えるといいでしょう。デイトレなら、1週間とかでしょうか。

改めてドローダウンの計測方法

ドローダウンの数値を計るときは、過去最大の証拠金からの減少を見ます。自分の失敗したトレードに向き合うことになるので、とても大事です。

やはり、正確な「値」が必要ですから、そのとき一時的に資金が大きくなっていても、証拠金の最大値を更新するまでは、”ドローダウン更新中”と考えることが必要です。

ドローダウン値

上図のように証拠金の過去最大金額から、もっとも減少したところまでの幅がドローダウン値になります。と言うことは、上図においては、ドローダウンの期間を抜けていないと言うことになります。

ドローダウン値が小さいことが、重要なので、このドローダウン値を把握しておく必要があるのですが、それは、FXでは、普通に取り組んでいると順調に資金を増やしていけると言うロジックがあるからです。と言うのも、1度のトレードで大きな”勝ち”を求めずとも、複利で運用していくことで、容易に「資金の最大額を更新できる」からです。

取り組んでいない場合は、資金が増え続けると言う部分において、理解できないかもしれません。ですが、事実として、無理せずとも大きなリターンを生むことができるのがFXです。なので、あらかじめ受け入れることができる損失額を知っておく、把握しておくことが重要なのです。

最大ドローダウンとは

過去にあった資金の減少は、全てドローダウンと言いますが、その中でもっとも大きなドローダウンのことを”最大ドローダウン”と言います。

最大ドローダウンイメージ

最大ドローダウン、すなわち大きな損失を受け入れるのは、辛いことかもしれませんが、ここを把握することは、トレードを継続して実践していくためには、大きな指標になりますし、ここを意識して、作戦を組み立てることが何よりも重要になります。

なぜなら、最大ドローダウンが確率的な問題なのか、それとも感情的な問題なのか、それともルールに問題があるのか、これを最初に理解する必要があるのです。

ドローダウンから自分のトレードスタイルを検証する

ドローダウンは、凄腕のトレーダーでも、初心者トレーダーでもあることです。簡単に説明すれば、相場に絶対はないので、数回に1度ぐらいの負けは、必ずあるからです。

ここはとても重要なのですが、一円足りとも負けたくないと言う気持ちではトレードはできません。確率論から言っても、必ず負けはあるので、そのように考えてしまうこと自体、アウトだったりします。が、ここをできるだけ小さくしようと考え実行することは、全てのトレーダーができることです。

最大ドローダウンの大きさと考え方

最大ドローダウンを小さくすることができれば、大きな損失を避けることができます。いわゆる全損とかにならないのです。トレードは、いかにして資金を増やすか、と言うことよりも、いかにして損失を小さくすることができるか、が勝負の分かれ目になります。

最大ドローダウンを小さくするためには、ポジションを小さくする(ロット数を下げる)か、トレード手法(トレードルール)の優位性を高めることが必要になります。トレード手法の優位性については、別記事でまとめたいと思います。

もし、最大ドローダウンが大きい場合の原因は、

1、ロットが大きすぎる
2、トレード手法の優位性が低い
3、ルールを逸脱している

これらの原因が考えられます。繰り返しになりますが、最大ドローダウンを把握した上で、それでもドローダウン期間を抜けられない場合は、リスクが高いトレードをしていることになります。リスクの高いトレードとは、優位性の低い手法(ルール)だったり、むやみにロットが大きかったりしますので、しっかりと検証することが重要でしょう。

ドローダウン期間にも注目しよう

ドローダウンの期間が長くなると、精神的に辛いですし、何より良いパフォーマンスが生まれるはずがありません。もし、ドローダウン期間が長いと思う場合は、今取り入れている手法(ルール)を再検証する必要があると思います。

また、手法(ルール)が優位性が高くても、自分自身でルールをコントロールできない場合も考えられます。その場合は、すでに検証も済ませているはずですから、手法(ルール)を再度見直すようなことをすれば良いのかと思います。

最大ドローダウンから戦略を考える

過去の最大ドローダウン値を把握している場合、その最大ドローダウンから、戦略を考えるのも大きな戦略です。例えば、過去の最大ドローダウンが-5%だったとしましょう。そこで、-10%までは損失を受け入れることができるとしっかりと把握できた場合には、今までのロット数(レバレッジ)を2倍にしても大丈夫と言うことです。

もちろん、その場合、シュミレーションも必要ですし、精神的な安定も必要ですから、安易に、ロットを倍にしょうとは言えませんが、このように、最大ドローダウンを確認することで、トレード戦略そのものをバージョンアップすることもできます。

とは言え、私自身は、このようなバージョンアップはあまりオススメしませんが。

最大ドローダウンから今後の損失を考える

FXは、他のビジネスモデルなどに比べると圧倒的に、資金を増やしやすいと思います。ですが、感情的になり、あっという間に全損してしまう人も存在します。ですから、FXでは、長く継続できた人が結果的に、大きなリターンを得て生き残ることができます。

現在、把握している最大ドローダウンは、過去のものです。ですから、今後、トレードを続けていくうちに、最大ドローダウンは更新されることが想像できます。そして、その想像というのは、資金や経験によって変わりますが、トレーダーなら、誰もがわかるはずです。なので、過去の最大ドローダウンに対して、2倍ぐらいの”数値”は、あらかじめ想定しておくべきでしょう。

想定内のことが起こっても、人は対処できますが、想定外のことが起こった時には、なかなか対処は難しいものです。

戦略イメージ

まとめ

ドローダウンとは、口座資金が過去最大の金額からどの程度減少したのか示した数値です。この数値が小さければ小さいほど、安定したトレードができていると考えていいでしょう。安定したトレードができているということは、順調に資金が増えているということです。

さらに、自分のドローダウン、特に最大ドローダウンと、ドローダウン期間を把握することで、自分の手法(ルール)が問題ないのかあるのか、わかります。仮に、最大ドローダウンが更新され続けるような事態は、トレード手法(ルール)を修正した方がいいでしょう。ドローダウン期間が長く、最大ドローダウンが更新しされていることは、あなたのトレードに何か問題があるということです。


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