ダウ理論をわかりやすく解説!トレードの基本中の基本理論!
トレード分析をする上でチャートは欠かせません。チャートがあり、分析ができるからこそトレードで勝つことができるし、テクニカル分析を学ぶことで一生涯に渡り、その”稼ぐスキル”は廃れません。
チャートには、水平の世界と斜めの世界がある
例えば、下図のようなチャートの場合、水平の世界では、主に価格に重きを置いています。
もちろん、水平の世界でもレジスタンスやサポートの意識を捉えることはできますが、水平の世界は、”価格に重きが置かれている”ので、斜めの世界での分析も同じように、いや、それ以上に意識した方がいいです。
基本的な考え方としては、水平の世界に角度がついたものが斜めの世界だと認識してもいいと思っています。
ですので、水平な世界も斜めの世界も分析思考は同じだと言えます。
水平の世界と斜めの世界の傾向
水平の世界のラインは、わかりやすくレジスタンスやサポートを形成していくことはあまり多くありません。
それに対して、斜めの世界のラインは、わかりやすくレジスタンスやサポートを形成してきます。
水平の世界と斜めの世界の違いは?
水平の世界は、”価格”のみにフォーカスを当てていますが、実際の”価格と時間の関係性(勢いや方向性)”から形成される斜めの世界で動いている。
チャートは、縦軸が価格で、横軸が時間です。その両方を加味して分析するという意味において、斜めの世界でのラインの方がエントリーや決済に直結しているのです。
そうは言っても重要視されているのは価格ですが、考え方は?
水平の世界では、方向感を分析します。方向感とは、上昇傾向や下落傾向のことですね。
それに対して、斜めの世界では、値動きのリズム感やエントリーポイントを分析します。値動きのリズム感というのは、別記事で解説しますが、価格が一定方向に動いている時を”トレンドが発生している”と言います。
そのリズム感を把握することでエントリーポイントを見極めることができるのです。
ダウ理論
チャールズ・ダウさんが、構築したトレード理論。米国においての初めて体系的なチャート分析理論。
株価(株式投資)が中心となった理論ではありますが、トレードの本質は変わらないので、FXはもちろん他の金融商品でも活用できる理論です。
トレードで最も重要な理論とは?と問われれば、間違いなくダウ理論が挙げられます。
ダウ理論の6つの基本法則
1、市場価格は全ての事象を織り込む
2、トレンドは3種類ある
3、主要トレンドは3段階からなる
4、平均は相互に確認する
5、トレンドは出来高でも確認されなかればならない
6、トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する
1、市場価格は全ての事象を織り込む
値動きは、様々な要素で上がったり下がったりしながら、形成されます。しかし、国の情勢や経済ニュースなどのファンダメンタルズ的な要素なども全てチャートに織り込まれるのです。
そのほかにも、各トレーダーの心理状態やアクション、突発的な出来事なども当然含まれます。
だからこそ、チャートを見るだけでテクニカル分析が可能であり、優位性を判断でき、トレードによって利益を獲得することが可能なのです。
2、トレンドには3種類ある
この考え方は、株式投資寄りの考え方ですが、株式投資であってもトレードの本質は変わらないので、FXでも同様に考えることができます。
「大きなトレンドは、中くらいのトレンドから成り立ち、中くらいのトレンドは、小さなトレンドから成り立つ」
3、主要トレンドは3段階からなる
私自身のトレードスタイルは、上図の第2段階、すなわち、”方向感に勢いがつく段階”でトレードしていますし、推奨しています。
4、平均は相互に確認する
ここでいう平均とは、市場価格のことを指します。
一つの視点だけで相場を捉えるのではなく、複合的な視点から、相互に相場を確認することがとても大切になります。
その複合的な視点とは
・上昇目線&下降目線
・マクロ目線&ミクロ目線
・水平の世界&斜めの世界
上昇目線、下降目線は理解できると思います。マクロな目線とは、長期足(週足・日足)で分析することを良い、基準足(4時間足)で分析するミクロな目線のことを言います。
5、トレンドは出来高でも確認されなければならない
FXでは、出来高で確認をしないことが多いので、割愛します。
株式よりの考え方であり、出来高=取引量ですので、FXの場合、日々の取引量は、株式に比べると圧倒的に多く、出来高をそこまで意識することはありません。
6、トレンドは明確なシグナルが発生するまで継続する
トレンドは、継続します。その継続は、”明確な転換シグナルが発生するまで”です。
トレンドの概念は、こちらのページで解説しております。
明確なシグナル〜トレンドが崩れるとは?
トレンドが崩れたと判断できる要因は、
・斜めの世界→トレンドラインのブレイク
・水平の世界→ラストの押し安値/戻り高値のブレイク
この二つの現象により、トレンドが崩れたと判断します。
斜めの世界→トレンドラインのブレイク
水平の世界→ラストの押し安値/戻り高値のブレイク
「斜めの世界」と「水平の世界」での相互を確認してもトレンドが崩れたと分析できることで、初めて”トレンドの明確な転換シグナル”と判断する。
上図を見比べていただければわかる通り、結局のところ、水平の世界で”ラストの押し安値/戻り高値”を抜けるまでは安易にトレンド転換したと考えない方がいいです。
まとめ
ダウ理論は、基本的なトレードの分析理論なので、しっかりと頭に入れておくべきでしょう。
水平の世界では、方向感を捉え、買い目線なのか、売り目線なのか、を判断します。
そして、ラストの”押し安値/戻り高値”を意識して、トレードに取り組むことが重要です。また、明確なエントリーポイントは、斜めの世界で判断する方が安全です。
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