FXのチャートは大衆心理で作られる!大衆心理を理解する方法を解説!
FXでは、チャートを読み解く力が絶対に必要です。読み解く力は、テクニカル分析を学ぶことで、より強くなります。
テクニカル分析を学ぶ上で、大衆心理を理解する必要があります。ですから、
「FXのチャートは、大衆心理で動くので、大衆心理を理解すれば勝てるようになります。」
プロトレーダーでこのように発信する方は多いですし、私も同感です。
とはいえ、
「大衆心理が大事なのはわかったけど、どうやって理解するのかわからない。」
「チャートを見て、大衆の心理なんて本当に理解できるの?」
この記事を見つけたあなたは、こんな風に思っていませんか?そこで今回は、専業トレーダーの観点から、大衆心理を理解する方法を解説します。
具体的には、
・FXの大衆心理とはなにか?
・チャート上で大衆心理を理解する方法
・相場に反映される人間の心理状態
この順番で解説していきます。
大衆心理を理解するだけで、トレードのパフォーマンス・相場の見方は急激に向上する可能性があります。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
FXの大衆心理とは?
大衆心理とは、チャート上に反映されるすべてのトレーダーの「心理状態」のことです。
チャートは、つねにトレーダーの「心理」で動いています。FXに限った話ではないですが、人間が動かしていないチャートは存在しません。そのため、熟練のトレーダーであればあるほど、大衆心理を理解し、逆手にとって利益をあげています。
ざっくり例をあげると、FXトレーダーの多くが、「売られ過ぎている」と感じたら当然チャートの動きは上昇です。その時に買い(買いエントリー)を入れた人が、利益をあげます。
大衆心理があるからFXは稼げる!
大衆心理を理解すれば、FXは勝てる。と言われると
「メンタリストや心理学者じゃないと、人の心理なんてわからないんじゃないか??」
こんな風に思う方もいるでしょう。
ただ、FXで勝つためにメンタリストのようなスキルは必要ありません。チャートに心理が反映されるということは、チャートを分析できる「テクニカル分析」ができれば、十分だからです。
人間の行動パターンは、いつの時代も限られています。限られたパターンで動くからこそ、トレーダーは利益をあげられるのです。
FXは、1998年から個人が参加可能になりました。どんな副業よりも歴史があり、稼ぎ続けられている人がいるのは、人間の心理・行動パターンは変わらないからです。
チャート上で大衆心理を理解する方法
具体的に、チャート上で大衆心理を理解しやすくする方法を解説します。
以下3点です。
1.自分の心理状態を把握する
2.自分以外のトレーダーの売買を考える
3.過去検証を重ねる
1つずつ解説します。
1.自分の心理状態を把握する
大衆心理を理解するために、まず自分の心理状態を把握することが重要です。特に、あなたがまだFXで稼げていないなら、そうするべきでしょう。
理由は、収益化できていないということは、あなたも「大衆」の一員だからです。そして自分の心理状態がわかっていないのに、他人の考えていることなんて、わかるはずがありません。
具体的には、
・エントリーした時
・損切りした時
・利益確定した時
の自分の心理を記録していくと、少しずつ自分の心理が見えてきます。
「こう思ってこういう行動をした」こんな風に自分の気持ちを言語化できれば、他人もこんな風に思うのではないか。というの分かってきます。
2.自分以外のトレーダーの売買を考える
自分のことがわかったら、次は他の人のトレードです。
例えば、
「ここで買ったトレーダーは、どこで利益確定を狙っているか?」
「ここで売った人は、どのゾーンで損切りするか?」
このように、他人がどう考えているか?を考察しながらトレードしていきます。
おすすめなのは、「自分よりも上手なトレーダーはどこで売買するか?」を考えることです。
自分がエントリーしようとしているポイントが、上級者にとっては、利益確定のポイントになるかもしれません。また、自分よりもうまい人だったらどうするか?と考えることで、安易に根拠の少ない場所でエントリーしなくなります。
3.過去検証を重ねる
過去検証で練習していくのが、結局一番はやいです。面倒ですし、地道な作業ですが、多くのトレーダーがやりたがらないことをやるからこそ、早く上達できます。
リアルチャートでできる思考回数は限られています。過去の相場を利用して、大衆心理を理解しましょう。
実際のチャートから心理を読み解く
さらに具体的に、実際のチャートから大衆心理を読み取っていきます。
「大衆心理を利用して稼いでいる参考例がないとわかりづらい。」
こんな風に思っている方は、参考にしてください。
急騰急落したチャートの心理
実際に、ドル円のチャートを使って急騰急落が起きたときの心理状態を解説します。急騰急落の動きは、よくあるチャートパターンです。
画像の数字ごとに、解説していきます。
①上級トレーダーor大口の買いが入り上昇
②押し目のロングで入る人の買いで上昇
③上昇の5波動が終わり、①で買った人の利益確定が入る。
さらに、高値更新できないローソク足を見て②で買った人も利益確定し下落。ここで、乗り遅れて買いをいれたトレーダーも必ずいます。
④安値をブレイクしたことで、上級者がショートを入れる
⑤遅れて戻り売りをいれる人がいる。
さらに、一旦上昇したことで、③で買った人の含み損が少し減る。そこで、③で買った人の損切り(売り)が入る
⑥戻り売り
その後は、ショート勢の利確(買い)が入り上昇。
という流れです。このように、さまざまなポジションで売買している人の「心理」を考察していきます。
相場に反映される人の心理
大衆心理を理解するうえで、FXと関係のある人間の心理状態を解説します。トレーダーなら必ず経験したことのあるものなので、確認してみてください。
以下3点です。
1.プロスペクト理論
2.認知的不協和
3.アンカリング効果
1つずつ順番に解説します。
1.プロスペクト理論
プロスペクト理論は、不確実な状況下における、人間の意思決定にあらわれる心理です。行動経済学の基礎と言われています。
まだわかりづらいですね。具体例をあげていきます。
プロスペクト理論で有名な質問があります。サクッと心のなかで考えてみてください。
(質問A)
Q.あなたはA・Bどちらを選びますか? |
A:何もせずに100万円を受け取る |
B:コインを投げて表が出たら200万円受け取れる。裏が出たら何も受け取れない |
あなたは、Aを選びませんでしたか?
次に、あなたが200万円の借金をしている仮定で、次の質問に答えてみてください。
(質問B)
Q.あなたは1・2どちらを選びますか? |
1:何もせずに100万円の借金がなくなり、残りの借金は100万円になる。 |
2:コインを投げて表がでたら200万円の借金が免除される。裏がでたら何ももらえない。 |
いかがでしたか?実は、質問AもBも質問の内容はほとんど変わっていません。期待値は同じ100万円です。
しかし、200万円の借金を仮定して、質問Bに進むとほとんどの人は2を選択します。なぜ質問Bだと2を選ぶのか?期待値はAもBも同じ100万円のはずです。
それは、人間が「利益は早く確定させたいが、損失はあまり気にしない」という心理が働くからです。
質問Aでは、利益をすぐ確定させたいのでAを選ぶ。
質問Bでは、損失を放っておけるのでBを選ぶ。という心理状態があります。
これがFXの、利益確定は早くするのに、損切りは遅れてしまう原因です。
2.認知的不協和
認知的不協和とは、自分の気持ちと行動に不一致がうまれると、不協和を抑えようとします。ざっくり簡単にいうと、「自己正当化」に近いです。
例えば、お酒がどうしても辞められないから、お酒は体に良いものだと思いこんで自分の行動を正当化する。こんな状況です。
トレードで置き換えると、
・買った後(買いエントリー)に相場が下落してくると、買いを正当化するために「買いの根拠」を探してしまう。
・トレードルールを改善するのが面倒くさいから、「まだFXを始めて半年だから、負けても仕方ない」こんな風に思い込む。
これは、認知的不協和によるものです。トレードで勝つためには、認知的不協和を乗り越えて、正しい判断をしなければいけません。
3.アンカリング効果
アンカリング効果は、先に与えられた情報を重視してしまう、人間の認知バイアスです。バーゲンセールなどは、アンカリング効果を使っています。
例えば、10万円の服が20%オフで売っていると、2万円も安くなるので、お得に買い物ができる気がしますよね?
人間は、10万円と8万円を比べて安くなったと感じてしまいます。本来であれば、買うかどうかを検討している時は、8万円か0円かを検討するのが正しいはずです。
これはアンカリング効果によるもの。
FXで例えると
5万円の含み損が3万円の含み損に変わったら、2万円得した気分になります。
そこで、すぐに損切りしてしまう。
こういった状況はよくあります。
本来は3万円の損には変わらないので、ローソク足の値動きやチャートの状況を判断して損切りすべきかどうか考えるべきです。事前にみた情報により、正しい判断ができなくなってしまっています。
まとめ:FXは大衆心理を利用して勝つ
FXの大衆心理について解説しました。FXは他のトレーダーの心理を考えることで成績が向上します。いきなりすべて理解するのは、難しいかもしれません。少しずつ、視野を広げて大衆心理を利用して稼げるトレーダーになりましょう。
しつこいですが、チャートというある種の「物差し」は、大衆心理によって形成されています。だからこそ、大衆心理を理解することで、局面局面で正しい判断ができるわけです。もし、その大衆心理がわからないor判別できないと思ったら、エントリーを控えることが大事です。
多くのトレーダーは、反転現象や逆行現象を待ち構えています。多くのトレーダーが、同じアクションを起こすことで、その現象がチャートパターンとして、発動するのです。
この記事の内容をおさらいです。
・チャートは人間の行動パターンでできている
・FXは、大衆心理があるから稼げる
・大衆心理を知る前に、自分の心理を知ろう
・過去検証の積み重ねで大衆心理が理解できる
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